先日、三崎町のビアバルB.I.Dのマスター河上さんからお誘い頂いて、旅行エッセイスト森優子さんのイベントにお邪魔してきました。
「ゆらゆら社会見学★サッチャーさんのお葬式+アウシュビッツとイスラエル報告」というタイトルの通り、森さんがご自身が故・サッチャーの葬式に参列した体験と、アウシュビッツ→イスラエルに訪問した体験のお話です。
河上さんからお誘い頂いたというのもありますが、それ以上に「アウシュビッツ」という言葉に引き寄せられました。
今回の僕たちの世界一周では、アウシュビッツはもちろん、いわゆる「負の遺産」にはできる限り訪問してみたいと思っています。
森さんのお話は、ユダヤ人問題云々というような歴史的な背景というよりも、森さんご自身がアウシュビッツ強制収容所を訪問してどう感じたか?そんなお話が中心でした。
曰く、誰もが日常の仕事で考えるであろう「目の前にある状況をより良い状態にしよう」というような当たり前の行動が、結果大量虐殺に繋がっていたということです。
勝間和代さんの『まじめの罠』 (光文社新書)にもまさに同じことが書かれていて、何かに対してまじめに「究極の優等生」として努力した結果、自分や社会を悪い方向に導いてしまうことがある・・・。
ナチス・ドイツの総統は、まじめに「上の命令」に従ってユダヤ人組織的虐殺の歯車としての業務を遂行した結果、600万人ものユダヤ人を死に追いやることになったのです。
ある意味、ナチス・ドイツは、組織のメンバーたちが忠実に任務を遂行できるよう、考え抜かれて作られた究極の組織だったと言えるのです。
これは、頭では理解できてもなかなか受け入れられる話ではありません。
やっぱり現地で空気を感じながら話を聞いたりすると理解できるんでしょうか・・・。
今回の旅の中ではアウシュビッツ強制収容所をはじめ、ルワンダのムランビ虐殺記念館、カンボジアのキリングフィールドなどルート上にある、負の遺産にはできる限り訪問しようと思います。
「ライフ・イズ・ビューティフル」や「縞模様のパジャマの少年」、「僕たちは世界を変えることはできない」、など、負の遺産をテーマにした映画に大きな影響を受けている面も大きく、そのような想像を絶する状況下における感情を少しでも肌で感じたいのです。
過去の旅行の経験からも、そのような場所は本当にいろいろなことを考えさせてくれ、後の自分の考え方に大きな影響を与えてくれると思っています。
旅行エッセイスト森優子さんとアウシュビッツ強制収容所
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2013/06/09